SAFE DRIVE LAB 運行管理者カズです
交差点で起きた大事故|右直事故の現場
先日、大事故が発生しました。
一言で言えば「右直事故」です。
いわゆる右折車と直進車が衝突する典型的な交通事故の一つです。
当社の車両は右折矢印信号に従い、右折のために交差点へ進入。
そこへ対向の直進車両が、ほぼノーブレーキで突っ込んできました。
事故の見た目だけで言えば、ほぼ100%信号無視です。
ただし、道路交通法はそんな単純な話にはなりません。
右直事故では過失割合や信号の状況によって判断が大きく変わります。
当社ドライバーは負傷しました。
私が現場に到着したのは深夜。
それでも現場は軽く渋滞していました。
見れば一瞬で分かる状況です。
互いの車両は自走不能。
エアバッグは展開。
車両は原形を留めないほど損壊。
さらに、全く関係ない車両まで同じ場所で単独事故。
交差点事故の怖さはここです。
一件で終わらない。二次災害を呼ぶ。
特に大きな交差点では、事故後の処理中に新たな事故が発生するケースも少なくありません。
電話で聞いていた状況とは、まるで別物でした。
現場には、自走不能車両が三台。
うち一台は今回の事故とは無関係。
警察車両は6台。
消防は3台。
大型レッカー1台。
通常レッカー2台。
そして私。
言い方は悪いですが、完全に“お祭り騒ぎ”です。

右直事故って聞くことはありますけど……ここまで現場が大きくなるんですね
ドライバーの状況と会社判断
結論としてお伝えしておきます。ドライバーの怪我は打撲程度。会社としての処分は無し。運行管理者である我々の指導のみで対応しています
事故の原因|黄色信号が招いた判断ミス
では、今回の事故を分析します。
当社車両は矢印信号で右折しようとした。
しかし前方の二輪車の発進が遅れたことで、進入タイミングがズレた。
そして、信号は黄色へ。
この「黄色」が、事故の引き金になりました。

見た目は信号無視の事故でも
実際はその前の判断が事故を決めてしまうんですね
信号が黄色に変わるタイミングでの判断ミスは、右直事故の大きな要因の一つです。
当社が黄色ということは、対向車も黄色です。
矢印信号はすぐに切り替わるため、対向車は矢印の存在を認識していない可能性が高い。
その状態で「まだ行ける」と判断し、加速した。
結果、衝突。
法的に見れば、どちらも違反です。
どちらも信号無視です。
黄色信号での進入は条件付きで許されますが、安全確認義務は免除されません。
感情と現実のズレ
感情で言えば、こうです。
「とっくに直進は赤やろ。なんで突っ込んでくるねん」
これはドライバーとして当然の感情です。

正直、相手が悪いやろって思ってしまいますよね……
ただ、現実は違う。
“自分が正しいと思っている瞬間に事故は起きる”
これが現場です。
右直事故では、双方が「自分は正しい」と思っているケースが非常に多いです。
地元感覚は通用しない
相手の免許証を確認しましたが、地元の方ではありませんでした。
道路は、地元の人間だけのものではありません。
「このタイミングなら行ける」
「ここは流れ的に大丈夫」
その判断が通用するのは、その道を知っている人間だけです。
道路交通法は、その“効率”を一切考えていません。
考えているのは、安全だけです。
特に交差点では、予測運転と安全確認が最優先されます。
本音で言う|この事故は防げた
正直に言います。
感情だけで言えば、当社ドライバーが一番悪い。
前が詰まって黄色になった時点で、止まるべきでした。
その一瞬の判断で、この事故は防げた。

感情は置いとけ。黄色になった時点で止まる
それが出来てたら起こってない事故や
黄色信号で無理に進入しないことが、事故回避の基本です。
相手の違反を責めたいなら、条件があります。
完全な青信号で進入し、
安全確認を行い、
“かもしれない”を想定した運転をしていること。
そこまでやって初めて、9:1や10:0という話になります。
今回の事故は違う。
どちらも「自分は行ける」と判断した結果です。
現場対応と運行管理者の本音
現場で相手方とも話をしましたが、悪びれる様子はありませんでした。
むしろ、こちらが悪いと言わんばかりの態度。
会社の看板がある以上、こちらは終始丁重に対応しました。
ただ正直な本音を言うと、
「ここまで下手に出なあかんのか」
そう思いました。
お客になるかもしれない。
それだけでここまで対応を求められる。
会社のイメージとは何なのか。
一瞬、考えました。
そして今回、一番可哀想なのは誰か。
私です(笑)

……でも、そう言いたくなるくらい全部を背負う立場なんですよね
現場対応、関係各所の調整、事故処理、事情聴取。
仕事だからやります。
でも今回は正直、疲れました。
双方とも言い訳ばかり。
人身にするかしないかで揉める。
こちらからすれば、もう好きにしてくれという話です。
どちらも道交法違反の上での事故。
厳しい言い方をすれば、自業自得です。
ただ、それでも。
二人とも大きな怪我がなかった。
これだけは本当によかった。
だからこそ、言い合いもできる。
低レベルな口論もできる。
そう考えると、少しだけ笑えます。
現場の結論|黄色で入った瞬間、事故は防げない
今回の事故から伝えたいことは一つです。
黄色は「行ける」ではない。
黄色は「止まれなかった場合に限り進行できる」信号です。
そして現場の人間からはっきり言います。
黄色で入った瞬間、事故はもう“防げない側”に入ります。
相手が悪いかどうかではない。
事故を防げたかどうか。
その一点で見てください。
これが、現場の結論です。

事故は「どっちが悪いか」で見るな。
「どの判断で事故が確定したか」で見ろ
現場で見ていると、
事故の多くは「どちらが悪いか」で語られます。
ですが実際には、
“どの判断で事故が確定したか”
ここが全てです。
今回で言えば、それが黄色進入です。
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